むずむず脚症候群の患者は数百万人。「特ダネ」でも報告。その原因、チェック、治療法は。
「むずむず脚症候群」。聞き慣れない言葉が朝の有名テレビ番組「特ダネ」で報告されました。
レストレスレッグス症候群、RLSとも呼ばれる「むずむず脚症候群」は、実は、欧米では15%も患者がいるといわれるほどポピュラーな病気です。日本では、「むずむず脚症候群」の患者数は3?4%(最近のインターネット調査によると6%に達することが判明)ぐらいといわれ、まだ少ないように見えますが、それでも数百万人の患者がいることになります。
「むずむず脚症候群」はその病名がまだ聞き慣れないように、日本ではあまり認知されておらず、専門医も非常に少ないのが現状です。
その原因は現在まだはっきりとは解明されていないのですが、自覚症状として、夜、脚がむずむずしてなかなか寝付けなかったり、眠っている間も脚がぴくぴく動いて深い睡眠が得られなかったりすると、日常の生活のリズムが悪くなり思い睡眠障害やストレスを招き、ひいては「うつ病」の原因になることもあります。
「むずむず脚症候群」はまだはっきりと原因がわからないため完全な治療法もありませんが、原因不明の特発性「むずむず脚症候群」とある程度原因が考えられる2次性の「むずむず脚症候群」があり、2次性の場合は、対症療法によって「むずむず感」などを軽減させることができます。
あなたも下の「むずむず脚症候群・自己チェック」をしてみて、疑わしい結果であれば、一度、睡眠専門医などを受診してみることをおすすめします。
「むずむず脚症候群・自己チェック」と症状・原因
では、「むずむず脚症候群・自己チェック」です。
●脚がむずむずするなどの不快感を伴って、脚を動かしたくなる(以下「むずむず脚感」)ことがとても強いことがある
●「むずむず脚感」は、安静に横になったり、座っているときに起き、だんだん強くなる。
●「むずむず脚感」は、脚を動かしたり運動すると改善する。
●「むずむず脚感」は、日中より夕方から夜間の方が強い。
以上の内容の内1つでも該当する場合は「むずむず脚症候群」の可能性がありますので一度、睡眠専門医、脳神経内科などを受診してみることをおすすめします。「むずむず脚症候群」の症状は、多くの場合、脚が「むずむずする」「じっとしていられない」「虫がはうような」「なんとも言い難い」「かゆいような」「痛いような」という、実に様々な言葉でその「不快な自覚症状」を訴えます。症状がひどくなるのは夜間身体を安静にしている時で、特に睡眠時にひどくなる場合が多いようです。脚がむずむずしたり、かゆくて、寝付きが悪い、寝ている間も脚がぴくぴくするなど「特ダネ」の中でも患者さんと思われる方がその自覚症状を訴えていました。「むずむず脚症候群」のやっかいなところは、その原因がはっきりしない場合が多く、さらに年々ひどくなることです。重症になると「うつ病」の症状も併発する場合があります。
「むずむず脚症候群」の原因と治療対策
「むずむず脚症候群」の原因はまだはっきりとわかっていないのですが、原因がはっきりしない8割の特発性とある程度原因が予測される2割の2次性とに分けられ、2次性の「むずむず脚症候群」は、鉄欠乏性貧血、慢性腎不全(透析患者)、妊娠、胃切除後、慢性関節リウマチ、パーキンソン病、多発神経炎、脊髄疾患、などに伴って発症すると考えられるようになっちており、その対症療法によって、ある程度「むずむず脚症候群」の症状を改善させたりすることができることがあります。「むずむず脚症候群」の治療、対策としては、軽症・中等症・重症の3つの重症度分類に沿って治療する治療ガイドラインが欧米にはありますのでそれを紹介します。
●「むずむず脚症候群」一般療法:日常生活の中で「むずむず脚症候群」を誘発する可能性がある「カフェイン」「アルコール」「喫煙」の習慣を取り除き、就寝前に脚のマッサージやストレッチ運動などを行う。
●「むずむず脚症候群」薬物療法:一般療法で効果や改善が得られない場合は、薬物療法を考える。薬物療法は、症状を軽減する効果があるが副作用などもあるので注意が必要です。また、欧米では認可されていても日本ではまだ認可されていない治療薬も多いので入手が難しい場合もあります。軽症の場合は睡眠薬として一般的によく使われるものが利用されます。中等症、重症のケースではパーキンソン病治療薬や麻酔性鎮痛剤、抗痙攣薬なども使われる。
いずれにしても、治療薬は副作用の少なくないものが使用されるケースが多いので、専門医による受診が不可欠です。