テレビ万有時報vol.81
「大人味の鬼太郎・・の巻」

今アニメの「ゲゲゲの鬼太郎」(毎週日、前9時〜)と、その原点とも言える「墓 場鬼太郎」(毎週木、後24時45分〜)が放送中で、同時期に違う味わいの鬼太郎が 楽しめるというちょっと珍しいコトになってます(共にフジテレビ系)。

「ゲゲゲ〜」の方は日曜朝という時間帯もあって割とソフトな印象ですが、「墓 場〜」の方は画が泥臭い紙芝居タッチで、キャラクターたちもかなりアクが強く いかにもおどろおどろしい怪奇漫画という感じ。え?あたくし?あたくしは・・ もちろん墓場派っ(笑)。「うぇ〜、こわぁーい、気持悪ぅーい」と言いながら 毎週しっかり見ちゃってます。

鬼太郎はポピュラー過ぎて、何となく分かったような気になっていたのですが、 墓場の第一話を見て彼の出生時のことなどいろいろ分かって、ああそうだったの かと納得。それに小狡いけど鬼太郎の友達みたいに思っていたねずみ男が、ホン トはすごく陰険なヤツだったんだと分かったり、寝子(ねこ娘?)が鬼太郎の初 恋の人だったり・・と、なかなか新鮮な発見が続いています。

そーそ、それに寝子はすごく可愛くて(ねずみを見ると化け猫顔に豹変しちゃう のですが)、一時アイドル歌手みたいになって「君にメロロン」なんて歌まで歌 っちゃうのですが、「うまいなぁー」と思っていたら何とショコタン(中川翔子) でした。アフレコも違和感なく馴染んでいて最初気づかなかったのですが、見逃 しているだけでまだまだあちこちに仕掛けや遊びがあるかもしれません。

ただ全体を覆う空気はどーんよりとしていて、どことなくうらびれて物悲しい雰 囲気。一応カラーなのですがまるで白黒のような印象で、設定は昭和30年代ぐ らいなのかノスタルジックなムードですが、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」 のような『今は貧しいけど、これからどんどん発展していくぞっ』みたいなポジ ティブさは皆無。でも、その行き場のない閉塞感のようなモノが今と似ているか もなぁ・・なんて気も。

以前何かの番組で聞きかじった程度ですが、原作者の水木しげる氏は戦争時にラ バウルへ出征。多くの戦友を目の前で失い、氏は何とか生き残ったものの自らも マラリアを発症し、さらに爆撃で左腕を失うことに。その時の悲惨な戦争体験か らこういう世界に入っていったのだとか。 妖怪より恐ろしいのは人間で、その人間が作り出す現実の方が地獄だと思われた のかな・・と想像すると、神妙な気持になってきます。

・・と、ちょっとしんみりしてしまいましたが、同じ主人公をまったく異なるテ イストで見られるなんて滅多にない機会ですから、見比べてその違いを楽しんで みてはいかが。




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