テレビ万有時報vol.34
「キムタクの壁・・の巻」

反撃の芽をことごとく摘み取られ満身創痍となり、自ら命を絶つことで忌まわしい呪縛から一族を解き放った・・らしい鉄平くん。
「華麗なる一族」最終回。
この自殺の時、ふっと微笑んでから閉じた目をカッと見開き、足で猟銃の引き金を引く鉄平の最期の場面。
自殺のシーンを褒めるのも何ですが、結構迫力ありましたね。
ただ、このシーンは良かったけし、他にも思わず見入ってしまう場面もあったけど、全体を見るとおざなりな印象が残ってしまったあたくしでした。
「弾は一発しかこめられておらず、男らしい死に様でした」と讃える警察署長。
切腹みたいなノリなのかもしれないけど、褒めてどーするのん(笑)。
それに割とあっさり『鉄平の自殺』も『父親の真相』も受け入れてしまったかのようなご家族も見ていて不思議だったし、大介もほとんど責められないし、なぁーんかモヤモヤが残る結末でした。
で、見終わってから、この展開のどこに不満なのかをあれこれ考えてみたのですが、「何故鉄平が死ななければならなかったのか?」が特に納得できてないことに気づきました。
秘密めいた出生の経緯、父・大介の「生まれてくるべきじゃなかった」という決定的な存在否定などなど、確かに苦悩するのは分かるけど、それで死んじゃったら、それをまた「潔し」みたいに描いたら、綺麗事になっちゃう。
志も責任感もある実質的な企業トップで、愛する妻子もいた鉄平。
理想家で経済的には恵まれた環境にあったかもしれないけど、34歳ともなればそれなりに挫折もして社会や人間の怖さも知っていたはず。
そんな彼がギリギリ最後の一線を越える理由が「お父さんに自分の思いが届かなかった」って・・中学生かっつーの(苦笑)。
自分が死ぬことで父と母にラクになって欲しいとも言ってたけど、親孝行のために死ぬなんてのも、どうもねぇ。
これまでの彼の言動から見ても、『らしくない』感じだし。
原作は知らないけど、どーせなら落ちるところまで落ちて、とことん無様でみすぼらしくなって、ジタバタしてもらいたかったなー。
死ぬ理由ももっともっと不条理か、あるいはお金のためとか、いっそ一族への復讐でも良かった。
そうっ、つまり汚れ役が見たかったんだわっ。
そして、このアンチキムタク派であるあたくしが、今回はそれが見られるかも?って期待してたの。
そうすることで役柄の幅も広くなり「大人の本格的な俳優」への脱皮を図るんじゃないかと思ってたんだけど・・・結局美化されちゃって『いつものキムタク』で終わっちゃった。
そこがつまんなかったのね、うん、ちょっとスッキリしたわ(笑)。
きっちり負け犬を演じることで、そこからじわじわっと男の渋みが出て、それこそ本物のカッコ良さや男の美学に通じて行くと思うんだけど、本人にソノ気があっても周りがそうさせないのかなぁ・・・なんてね。



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