テレビ万有時報vol.29
「缶缶、瓶瓶、うるうる・・の巻」

「ドキュメンタリーは嫌い」っていう人、結構いるらしい。
理由の多くは、難しい、重くて暗い、単調でつまらない、からだそう。
確かにモノによっては「どんより、息苦しく」なるのもあるけど・・でも、深刻なのは苦手って人に、ぜひお薦めしたいのが「ドキュメント72時間」(毎火夜11時〜、NHK)。
同じ場所、あるいは同じ人々を丸3日間・72時間に渡って撮り続けるというスタイルで、何か事件に遭った人達とかではなく、ごくフツーの人や場所にスポットを当てている。
ん?そんなの見てどこが面白い?・・いやまぁ、そりゃねー、地味は地味です。
ドラマみたいな、分かり易い山場も見せ場もありません。
・・でもね、72時間をギュッと凝縮した30分間は、例えれば手間暇かけて取った上質の昆布だしのよう。
ガツンと来るスパイスも濃厚な味付けもないけど、何かこう、しみじみと染み渡って来るんです。。

ここ何週かの放送の中で、個人的に特に印象深かったのが「年始め ゴミ収集大作戦」の回。
年末年始に溜まりに溜まったゴミを収集する年明け最初の週は、1年で最も多忙な1週間。
中でも東京一の人口を抱え、ゴミの量も都内最大の世田谷区の収集職員の1/8朝からの72時間をカメラは追跡。
それは、本当に驚きと発見の連続の72時間なのでした。
その日はたまたま成人式の日で、プレスした生ゴミからほとばしる汚水(すみません・・生々しくて)が晴れ着姿の新成人にかからないよう(勿論、一般の住民にも)注意深く作業する職員さんたち。
最初に驚いたのはゴミを集めるのは集積所だけじゃなく、独り暮らしのお年寄りのために集合住宅の玄関口まで取りに行っていること。
リストを片手に階段を上り下りしながらゴミを集め、もしゴミが出ていない時はひと声かけて様子を確認。
もう5年前から始めているそうだけど、こんなきめ細かい対応してるなんて・・・全然知らなかった。
普段より2倍近いゴミ、でも収集が遅れると住民から苦情が入る。
粗大ゴミは予めモノは分かっていても、その大きさまでは分からない。
それに椅子と聞いてたものが、回収に行ってみたら大きな電動ベッドだったり、出し忘れも多いし、置いてある場所も様々だから『発見』するのもひと苦労。
それでも少しでもモタモタして停車時間が長引き、少し渋滞しようものならまたすぐに苦情が入る・・。
職員の中には外国の人もいて、ガーナ出身(現在は日本国籍)のイサカさんは、当初なぜ日本はこんなに大量のゴミが毎日出るのかビックリしたそう。
それは驚きというより『呆れる』だったのだろうけど・・でもそのうち、住民が手間がかかるのにきちんと分別してゴミを出すことが、新たな驚きになったそう。
「缶缶、瓶瓶、雑誌雑誌・・ちゃんと分けてあると気持良くてうれしい」と言う彼・・。
片づけられるべきものがちゃんと片づけられて行くって、実は凄いことだった。
それを淡々と、でもプロ意識を持ってやってる人達・・。
日本ってそんなに悪くない国だなぁって、何かうるうる来ちゃったあたくしです。。



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