テレビ万有時報vol.15
「壮大で残酷な実験的定点観測・・・の巻」

7歳の子供を14歳、21歳と7年ごとに追い続け、その後の彼らの変化を描く「7年ごとの成長記録〜21歳になりました」というドキュメンタリー(NHK教育で放送)にここしばらくハマっておりました。
14年間追い続けるというだけでも結構驚くのに、最終日のイギリス編は何と「49歳になりました」。
え?もう半世紀近くも続けてるの?と半信半疑でしたが・・ホントでした。
もともとイギリスのグラナダTVが始めた企画で、同局の呼びかけで14年前から日本やアメリカなどでもスタートしたのだそうですが、その持続力にまず感服。
どの国の子も環境の違いはあれど、7歳当時は本当に無邪気そのもの。
でもそれが14歳になると、家庭環境や社会の変化等、置かれた状況によって一変してくる。
成長しているのは当然なんだけど、その表情や発言のあまりの変化に「この子は・・本当にあの子?」とすぐには信じられない子もいた。
アメリカ編では、14歳の時音楽でデビューが決まったと喜んでいた男の子が次の21歳の時は刑務所の中。
ロシア編では旧ソ連体制下からの激動の時代を生きてきて、どの子もシビアな社会の洗礼を受け駆け足で大人になるしかなかったのだろうなと思わされる。
そのどれもがいかにもドラマティックというのではなく素っ気ないほど終始淡々と描かれていて、その『静けさ』がもの凄くリアル。
まるで見ず知らずの人の『動くアルバム』を覗かせてもらってるような不思議な感じだったけど、7年毎とはいえカメラの前に立ち続けることってどうなのか?イヤになったりしないんだろうか?と思っていたら、イギリス編で「もう私生活に立ち入られるのはたくさん」と言っている人が多くて、何だか少しホッとした。
誰にも忘れたい過去はある。
達成と挫折、結婚や離婚、失った家族と新たな家族、良いことも悪いことも含めて通り過ぎた過去を7年毎に掘り起こされるなんて、自分だったら・・と考えるとかなりゾッとする。
自分のアルバムなら映りの良い写真だけ収めておけるけど、これはそう都合良い過去ばかりを並べられない。
・・ただ、無遠慮に傷に触れられる反面、カメラがあることでそれほど横道に逸れずにいられた、自分を保てたのではないかと思わせる人もいた。
次の7年後までまた何とかやっていこう、次はもうちょっと良くなっていよう。
そんなふうに思いつつ、迷いながらも取材を受け入れてきたのかなって・・。
思いをあれこれ巡らせながら、視聴者としてはいつかまた、その後の彼らに会えることを願っております(できることなら、変化著しい中国編もあればいいのに。
多分スゴイと思う)。
追伸:天使のような7歳たち、壊れそうに繊細だった14歳も42年後には1人を除いて、揃ってみんなむっちり中年体型。
こんな所にも時の残酷さを感じさせます。。



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