テレビ万有時報vol.135
「ちょっと矛盾してる?・・・の巻」

この間「世界がもし100人の村だったら6」の放送がありました(3/7 フジテ レビ系で放送)。2003年からほぼ毎年のように、過酷な環境の中で生きる世 界の子供たちの現実を伝え、毎回さまざまな問題を浮かび上がらせています。今 回はアフリカのガーナ、シエラレオネ、ニジェールの3つの国の10歳前後の少 年たちが取り上げられていました。それぞれ状況の違いはありますが、いずれも 貧しく意欲はあっても学校には通えず、僅かな食べ物で辛うじて命をつなぐ日々。

シエラレオネの兄弟はダイヤモンドを巡る内戦時、目の前で両親を惨殺され、そ の後独りはぐれてしまった兄は恐怖で言葉を失いました。またニジェールでは、 日本なら無料で接種できるポリオワクチンが受けられなかったために、歩く力を 奪われて・・。それでも特に恨み言も口にせず、仕事や家事を手伝い、家族を思 い、夢や希望も見失わない少年たち。不況とはいえ、少なくとも物質的にはかな り恵まれている私たちがそういう心境になかなかなれないのに、どうして彼らは そんな風にいられるのか・・。普段の自分の行いを省みつつも「なぜだろう、何 が、どこが違うんだろう?」とそんなことばかり考えていました。

番組のホームページを覗いてみると、さまざまなメッセージが数多く寄せられて いました。中でも10代の子の書き込みが多く、ショックを受けながらも「当た り前だと思っていたことがそうではないと分かった」「甘えてばかりいる自分が 恥ずかしい」「将来こういう人達に役立てる仕事に就きたい」「もう食べ物を残 したりしません」等々、素直な思いが綴られていました。また、年代に関わらず 「こういう現実があることを、この番組で初めて知った」という方も多く、世代 や立場を超えてそれぞれが自分を見つめ直し、今世界で起きていることに目を向 けるきっかけになったようです。

一般的にドキュメンタリー番組は深夜に放送されることが多く、さらに海外の子 供にこれだけ密着したレポートは滅多にないので、本当に意義のある貴重な番組 だと思うのですが・・ひとつだけ引っ掛かった点があります。

番組では『彼らを”かわいそう”という目で見ないで』というスタンスを取って いるのですが、見せ方としては淡々というよりは、かなり情緒的な印象を受けま した。CMまたぎで辛い場面を繰り返したり、日本語のアフレコの子供の声がと ても幼げで無垢なのですが、その可愛らしい声で「切断」とか「レイプ」と言わ れたら・・これではイヤでも感情的にならざるを得ません(子供の声は多分以前 から変わってないのですが、今回は非情な内容だったので、余計にその落差が大 きく感じられたのかもしれません)。

もちろん伝えている現実には嘘も偽りもないのでしょうが、『泣くな』と言いな がら『泣かせたい』みたいな、ちょっと矛盾した感じ。それに、別に入り口は同 情でも構わないんじゃないか?感情が動くからこそ人は動くのでは?そしてその 後冷静に見つめればいいのでは?・・と、そんなことも思ったのでした。 それにしてもこういうことはネットでも知ることは出来ますが、テレビだからこ そ一度に広く多くの人に届けられるわけで、そういうのってテレビの良いところ だなぁと素直に感じました。




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