テレビ万有時報vol.134
「放蕩息子&道楽娘が文化の源?・・・の巻」

ある雑誌の表紙で拝見したその人は、もう髪に白いものが混ざっているというの に白いTシャツにジーンズをさらりと着こなしていました。どこか日本人離れし た容貌と雰囲気、ムダのない身体、無造作に足を組んだ様子も実にサマになって いて「こ、このオジサマは誰っ?」と思ったことを今でもよく覚えています。

その方とは・・白洲次郎。何年か前、雑誌などでも盛んに取り上げられ関連本も 出ていましたよね。ルックスだけでなくその生い立ちや生き方、趣味嗜好にいた るまで何もかもが文句のつけようが無いほどカッコ良くて「こんな日本人がいた んだ」と思われた方も多いでしょう。そんな彼の生涯が初めてドラマ化される。 しかも演じるのは、テレビドラマ初出演にして初主演の伊勢谷友介。となれば、 もうこれは見るしかないとワクワクしながら拝見したのが「ドラマスペシャル・ 白洲次郎」(2/28、NHK総合で放送)。第1回は「カントリージェントルマンへ の道」と題し、次郎のイギリス留学から第二次大戦開戦までを追っていました。

芦屋の大富豪の息子として生まれた次郎は17才にして高級外国車を乗り回し、 ケンカに明け暮れ、学校では自分の英語力にもの言わせ教師にも盾突き、殴りか かっていく・・。そんな傲慢で驕慢な息子を見かねた父親は、次郎をイギリスへ 留学させる。ケンブリッジ大学に入学した次郎は、真の紳士としての教養とマナ ーを身に着けて帰国。伯爵令嬢・正子と運命的な出会いを経て結婚、やがて近衛 文麿のブレーンとして動き出すが、次郎の意に反し国全体が戦争へと突き進む中、 田舎に居を移し、来るべき食料難に備え農業に励み始める。。

相手が誰であろうと屈せず正しいと思ったことを意見し、常に己の良心に従って 動く次郎。熱い中にも冷静な判断力を失わず、先見の明もあって・・見た目だけ でなく、ホーントにどこまでもカッコ良い次郎を、これまたNHKらしからぬ? (失礼)映画並みの洗練された映像やBGMで描いていました。

で、それなりに見応えはあったのですが、でも何だかすぅーっと通り過ぎちゃっ たと言うか、クーッと熱くこみ上げてくるモノは無かったんです。憧れは抱いて も、人として響いてくる要素があまり無かったからかなぁ。

お金持ちのボンボンと、やんごとなきお生まれで鼻っ柱の強いお嬢様(正子夫人 もアメリカ留学帰り)の二人が恋に落ちてもある意味当然の成り行きだし、次郎 は父親の事業が破綻したため帰国せざるを得なくなるのだけど、帰国後特に暮ら しに困った様子もなく、正子との結婚に障害があったようでもないし。まだ2回 ありますから先走ってはいけませんが、今のところ結構順風満帆ですもん(笑)。

この白洲夫妻に限りませんが、文化とか芸術とかって結局裕福な家の放蕩息子や 道楽娘が作ってるんだなぁって気がします。ゆとりが無ければ未知の世界にも触 れられないし、一見ムダな積み重ねがあるからこそ身についてくるモノも多いの だろうけど・・。銭ゲバと前後して見たので、余計にそう思っちゃったのかな。。 *全3回で2回目は3/7ですが、3回目は8月放送予定。むむっ、なぜ???




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