テレビ万有時報vol.129
「ある意味コンビニ的な・・・の巻」

「報道発ドキュメンタリ宣言」(毎週月夜7時〜、テレビ朝日系)の1/26放送分は 『悩める国ニッポン〜大都会の精神科救急24時』と題し、昨秋大阪の繁華街に 出来た日本初の精神科救急病院を取り上げていました。精神科の救急病院?それ も大都会の真ん中になぜ?肉体的な病気と違ってそんな緊急性ってあるのかな? 等々、単純な疑問に誘われて拝見してみましたが、夜7時の晩ご飯どきには少々 重すぎたかも・・。でもいろいろ考えさせられるレポートでした。

幻聴や幻覚に苛まれ丸三日間眠っておらず、ひどい興奮状態で暴れる人。子供の 頃から家庭内に当たり前のように覚醒剤があり、自分も常用者になってしまった 人。普段は穏やかなのにお酒を飲むと別人のように凶暴になってしまう人。イジ メ、就職や受験での失敗、家庭環境などなど、それぞれに病気になった原因はあ るのですが、叫んだり暴れたりする患者たちを見ていると、まず恐怖感が先に立 ってしまいます。それだけに「症状の裏には素晴らしい人間性が隠されている」 という院長の信念や、試行錯誤しながらも懸命に患者と向き合おうとする若い医 師や看護師さんの姿には頭が下がる思いでした。

一般の仕事ならば多少ミスを犯しても頑張れば取り戻せることも多いけけれど、 ここでは対応をひとつでも間違えれば取り返しのつかないことになる。言葉を選 びつつ慎重に、でも家族のように親身になって笑顔も絶やさないスタッフたち。 仕事とはいえ、またその道のプロとはいえ、彼らの担っている役割や責任の重さ を思うと、ホントに溜息が出てきます。

なぜ都会の真ん中にこの病院が必要だったかは、こうして見ているうちに次第に 分かってきましたが、院長の言葉を借りれば『都会はストレスが強く、一人暮ら しの人も多い。だから具合が悪くなった時すぐに駆け込める場所に必要だし、今 後社会復帰していく上でも身近なところでないといけない』ということでした。 精神疾患の場合、一度で完治することは難しく、入退院を繰り返しながら少しず つ治っていく人も多いことを考えれば、行きやすい場所にあるのは確かに大きな 利点。症状が悪化してからではなく、まだ軽いうちに行くことができれば本人・ 周囲の負担も軽く、社会復帰への時間も短くなることでしょう。

ただ患者にとってのメリットは、地元の人たちから見れば不都合なことで住民か らの反発は激しいようでした。「患者が病院から出てきて何か子供に悪いことを したら・・」という不安を訴える人もいれば、「家(土地)の評価が下がる」とい うシビアなことをはっきり口にする人も。うーん、こういうのも分からないでは ないけれど・・。

誰かがどこかで引き受けなければならない事というのがあって、そうしてくれて いるから世の中は回っているのであって、そのためには周りも少しずつリスクを 分担すべき、と言ったら優等生すぎるでしょうか。でも、自分や家族だっていつ 発症するか分かりません。そうそう、それに現在精神疾患の2割は認知症の患者 さんだそうです。それを思えば高齢化が進む中、ますます他人事ではなくなって くるはず。逆に『近くで良かった』と思える日もいつか来るかもしれません。。



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