テレビ万有時報vol.126
「コンマ以下の意義と価値・・・の巻」

NHK教育テレビ(ETV)がこの度放送開始50周年を迎え、その記念番組が 今週いろいろ放送されていましたが、その中のひとつ「教育テレビの逆襲〜よみ がえる巨匠のコトバ〜」を拝見してみました(1/6放送)。

この日のMCは爆笑問題の二人。冒頭、相方の田中さんからETVのイメージを 聞かれた太田さんは、ホントに言っていいの?と確かめつつ・・「つまらない」。

さすが太田さん、ご自分の役割をよくご存じです。いかにもガチガチの雰囲気な ら最初で挫けそうになりますが、これで「ふーん、ちょっと見てみようかな」と まんまと思わされましたもん。ETVの作戦勝ちとも言えますが(苦笑)。

それはさておき、昭和28年から始まったテレビ放送が急速に人々に浸透してい く中、社会評論家・大宅壮一氏の「一億総白痴化」という言葉に代表されるよう に『テレビは娯楽ばかりで、ためにならない』という批判も続出。そこで、教養 を伝えようと生まれたのがETV。

それから半世紀、教養は伝わり、人々の心は豊かになったのかー。

残念ながら素直にイエスとは言い難いけれど、それはテレビだけのせいとは思え ませんし、またこんな大それたコト、ETVだけで果たせるようなことでもあり ません。ただ少なくとも、個人的には子供の頃より大人になってからの方がET Vは面白く思えるようになり、よく見るようにもなった気はします。

この番組でも、文学・芸術・科学等さまざまなジャンルの巨匠たちの映像が登場 しましたが、どれも面白くて聞き入ってしまいました。例えば、映画監督・黒澤 明氏の言葉。

要約すると・・『こうしたいという強い思いはあるが、でも自分の絵コンテ通り に撮れると面白くない。大勢の人と作る中で誰かが何かを言ってそれが不思議な 広がりを見せ、作品が変わっていく。それを捕まえるのが楽しい』。

あるロケ現場で「あの民家が(画的に)邪魔だからどかせろ」と指示したという 逸話もあるほどの方なので、すごく意外で印象に残りました。

他にも湯川秀樹博士やホンダの創業者・本田宗一郎氏など、教科書でしか、ある いは名前だけしか知らないような方々の映像やそこで語られる言葉は、ETVだ からこそ残し得た貴重な資料。それだけでも存在意義は大きいと思えました。

・・がっ、ビミョーな思いに囚われたのは、スタジオゲストの立花隆氏のコメン ト。立花氏も初めてテレビに出たのはETVなのだそうですが、その際番組の趣 旨には合わないような発言でも良いと言われ出演をされたのだとか。そういう大 らかで何でも言えるような気風が当時も今でも残ってるんだそうで、それはそれ で良しとして「まぁ、ETVの番組(視聴率)は大体コンマ以下だからね」と。

つまり1%に満たないということで・・。そういうプレッシャー無く作れるから 貴重なモノも残ってきたのだろうと思いますが、この大不況の真っ直中、受信料 等の問題も含め、さてこれから先もそれでいいのかどうか、そこは何ともフクザ ツです。。



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