テレビ万有時報vol.125
「地を這う植物みたいに・・・の巻」

ふと気づけば、早くも2008年最終号。今年も拙いテレビ談義にお付き合い頂 き、ありがとうございました。

世の中は残念ながら暗いニュースばかりで、ことに海の向こうで起こったことが あっと言う間に世界的な不況の波となって押し寄せ、普通に生きていた人々の生 活まで脅かすという現実には戸惑うばかりです。ニュース番組やワイドショーな どでも『突然家も仕事も失った、元派遣社員に密着』という類の話題がよく取り 上げられています。

ただそのやり方は、どこもほとんど同じ。「今の所持金は?」と尋ね、「これだ けしかありません」という言葉と共に映し出されるのは数枚の小銭。そして寒い 冬空の中、うつむいて去っていく後ろ姿で終わる。

確かにそうなのだろうけど、 暗いなあ。。こうした窮状を伝えるのは大事なことだけど、もうちょっと違う視 点や切り口でできないものかと思っていたら、どこかの局で炊き出しや一時避難 所の様子を紹介していて、ほんのちょっとだけホッとしました。急場しのぎには 違いないけど、少しでも明日に繋がる何かが無ければ本当に辛すぎますもん・・。

そして、こんなついつい沈みがちな気分の中、かといって賑やかしいバラエティ 番組を見る気分でもない時に、たまたま見かけたのが「天空のロストワールド 南米アマゾン・ギアナ高地〜地球創世の記憶」(12/22 テレビ朝日系で放送)。 俳優の大沢たかお、女優の蒼井優のお二人が「生命の樹」と呼ばれる山を目指し てそれぞれ北から南から旅するという番組。

まさしく天空という、突き抜けるような青い空や壮大な緑の大地。圧倒的な風景 に、一瞬ですが、ポンっと現実から飛んだような気分になります。またそこで生 きている動植物がどれも傑作。天敵がいないために飛ぶことも平泳ぎもできない カエルがいれば、砂漠に雨期の間だけできる水たまりで遺伝子を残し続ける魚も いる。思わず笑ってしまったのは「移動し続ける植物」。

僅かな水や栄養分を得 るためにイモムシのように地面を這いずって生き延びているその植物は、先端は 青々としているけれど、移動した分、尾?の方はどんどん茶色く枯れていくのだ とか。何とも逞しいけど、動物的でちょっと気持ち悪かったりもして(笑)。

でも、飛びも泳ぎも出来ないカエルちゃんは別として、自然で生きる動植物たち の姿を見ているといろいろ思わされれます。ただただ、ひたむきに素直に生きる だけ。人間はすぐ生きる意味とか考えちゃうし、見栄とか外聞とかも気にしちゃ う。お金への執着は強いけど、生そのものにはどこか希薄な感じもするし・・ホ ントに厄介な生き物です。。

ともかく、偶然でしたが個人的にはキュッと縮みこんでいたココロにふっと風を 送り込んでくれたような良い番組でした。今はそれこそ「そんなテレビどころじ ゃないっ」という状況の方も少なくないと思いますが、来年は誰もが少しでもテ レビを楽しめるぐらいのゆとりが持てるといいですね。 ・・・では、どうか皆様、穏やかな良いお年をお迎えくださいね♪




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