ケモノちゃんモノモノ.6

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「食っちゃ寝食っちゃ寝の怠け者親子の巻:後編」

本名:ぼん
年令:8歳半(推定)
種族:シマリス/オス
後見人:コージ/37歳 *家族は妻キエ(35歳)、息子(幼稚園)

思い描いていたのとは少々(いや正直なとこ、かなり)違ってはいたものの、新たな キエ&ぼんを発見する毎日で、それなりに新婚生活を楽しんでいたコージ。しかし5 月末に結婚して、ようやく生活のペースも出来てきた9月にそれは始まった。それ? それは、ぼんの冬眠準備。冬眠・・、そうシマリスは冬眠する。それも野生の子なら ともかく、家の中にいる子が。シマリス初同居のコージも、当然そんなことは知らな かった(筆者も知りませんでちた。。)。

人間にとってはまだまだ暑さも感じる9月中旬、コージが帰宅すると、ぼんが忙しそ うにケージから部屋の隅のサイドテーブルへモノを運んでいた(モノとは、細かく裂 いたわら半紙、ユーカリチップ、牧草などの巣材で、これまたキエが安全性や利便性 から選りすぐったもの)。このテーブルは、ぼんの破壊活動や健康のために撤去され たものが多い中で残った、数少ないインテリアのひとつ。

殺風景なリビングで、コージが趣味としている怪獣のフィギアが飾ってあった、彼に とっては大事な場所だった。ほぼ正方形のそのテーブルは、片方の二辺がオープンに なってて雑誌や新聞などが入れられるのだが、ここもまたぼんが食べて腸閉塞になっ てはいけないということで空になっていた。これまでそのスペースにほとんど興味を 示していなかったぼんだったが、どーやらそこを冬眠の場所と決めたらしい。

で、それはあれよあれよと言う間に進んで、10月の半ば前に、ぼんは冬眠に入った (シマリスは冬眠する子もいればしない子もいる)。ただ冬眠と言っても、クマのよ うに予め食いだめして体脂肪を増やして長期間眠るのではなく、時々起きては自分で 貯蔵した餌を食べて眠る、というまさに食っちゃ寝状態。かさこそという音に気づい てテーブルの中を覗くと、ぼんがぼぉーっとした顔で餌を食べているのを見て、コー ジはここだけの話、随分都合の良い冬眠だなと思ったそうである。

そして結婚後2年、キエが妊娠して仕事をやめた。キエのご懐妊が判明したのが8月 下旬、その時点で約妊娠3か月。ほどなくぼんの冬眠準備が始まり、また食っちゃ寝 の冬眠がスタート。でもこの年の冬眠はぼんだけじゃなく、愛妻キエにも始まった。

コージが帰るといつも、くかぁーっと寝ているキエ&ぼん。時折ぼーっとした顔で起 きては、バクバクと食べてはまた寝る。少しキエの体調が悪かったせいもあり、献身 的に働くコージ。朝は、巣穴テーブルの中のぼんの様子を見て、トイレを掃除したり (ぼんは巣穴にもちゃんとトイレを作った)、冷蔵庫の中をチェックして食べ物があ るかどうかを確認。夜は買い物を済ませて、食料を補充しキエ用の簡単な食事を作り 置きしたり掃除をしたり。。

時折、ふらふらっと起きてきて食べるキエと二言三言話してみるものの、食べ終わる とまたすぐ寝てしまう。。こんな苦渋と孤独の日々を耐えて、やがて年が明け春が来 て、ぼんの冬眠が終わった頃、しばらくしてキエも無事にご出産。

いやぁ、めでたしめでたしっ。と行きたいところだが、実のところその後もあんまり 状況は変わっていない。早い話、冬眠期だろーがなかろーが、キエ&ぼんの食っちゃ 寝食っちゃ寝生活は変わらなかった。場所を選ばず無防備にくかぁーっと寝ている姿 や、のそのそと起きて食べる姿は、まさに親子生き写しの怠け者ぶり。人間の息子の 方は、幸いにとゆーかコージの気性を受け継いだよーで、お片付けもするし寝ている ママにタオルケットをかけてあげるやさしいお子に育っている。

変わったところと言えば、息子の部屋がリビング化したこと。相変わらずがらんとし た固い床剥き出しのリビングと違い、柔らかい敷物を敷いてクッションもあって居心 地が良いので、親しい友人もまっすぐこの部屋に入るらしい。

周りからは、この夫婦大丈夫だろーか?と心配されているが、コージ曰く「やってみ たら家事も嫌いじゃないし、自分ってこーゆー性格だったんだと発見した」そうで、 これもキエと結婚しなかったらわからなかったかもとおっしゃる。うーん、前向きな 人。。でもって、キエのお腹には、現在第二子が。お幸せなのね。。。


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